若い頃は 早歩きが癖だった
ととらを撮り始めてから テンポがゆっくりに変わった
何故だろうと
獲物は目に見えるだけのものではなく
気配とか においのようなものもあると
スタスタ歩くと 見逃してしまうのだ
おかげで観察力は 以前よりも高まったと思う
それにともなって 日常もゆっくりリズムになっていった
本当の幸せは 日常に味わえるものだ
ということを 知るようになった
酒が好きだ 日本酒 焼酎 ウィスキィー ワイン ジン 紹興酒・・・
何でもおいしく飲める
ただ 三日以上同じ酒は ゴメンだ
その日の体調によって 何が欲しいかを決める
決して ブランド志向ではない
その日の気分 その日の思考によって 好みは変わる
安い 高いは関係ない
飲みながら モニターの写真を見る
これが一番気に入った写真を 翌朝見かえす
違うのだ 恋文のように・・・
人物撮影は 難しい
男と女を比べたら 男の方が難しい
とくに男の顔は その人の履歴書だ
メイクとか顔肌の問題じゃない
しぐさ姿勢 目の表情シワのライン
これをライティングで浮き上がらせる
頑固で表情を変えない人も 会話でなごませる
これが一番大事みたい
昨日 富岡八幡宮に行ってきました
そう宮司の殺人事件があった あの神社に
こんなことがあったところに お参りして
たたりが ついちゃうんじゃないかとの 心配も
でも 神様が起こした事件じゃない 起こしたのは人間だ
そう思って 神様を慰めに行った
正月も 一週間過ぎて それなりの人混み
日本人の信仰心も 立派なもんだと 感心した
「ちゃんと生きて ちゃんと死ぬこと」 これが目標
「ちゃんと」とはどういうことか
それなりに 普通に 自分らしく・・・
つまり 自分が納得することと 考える
まっとうは出来ないけど 死は免れない
あの世に行ったら 後悔は多いが 納得はする
日常の中で見た風景が 語りかけてくることがあります
「あの~」とか 「ちょっと~」とか
そこで足が止まり 何がしゃべったのか
あちらこちらを 見つめて探します
あーあ これなのか ここにいるんだと
風景の中に潜んでいる なにかと会話しながら
カメラを向けて 撮らせてもらいます
撮影時に大切なこと(物)ってなんだろう
いいカメラで撮ること?
初めのころは そう思っていたが
依頼した客が 何を欲しがっているかを 察知するセンスだと思う
自分の写真でも 何をどう表現したいか第一
次にスポンサーとの やり取り 確認 現場の雰囲気づくり
次にカメラ以外の小道具 (ストロボ、レフ板、必要な小道具)
そしてやっと 使い勝手のいいカメラ
つまり この世界 カメラが一番低いのだ
写真を職業に ここまできて65才
よく続いたなあ 途中でやめても おかしくはなかった
バブルがあって いくらでも稼げたが 休みがなかった
バブルがはじけて 日本は深い霧に包まれ
その後 日本経済は めまぐるしく変化し
何が幸せなのか 何が価値ある人生なのか
いまだに思案続けて ここにきてる
カメラは人間の目をモデルに 生まれ進化してきた
百五十年前 絵画風景のためにスリガラスに映され
ガラス湿板 乾板として 紙にプリントが可能になり
ロールフイルムが出てきて カメラは小型化も
モノクロからカラー ピントはマニュアルから自動に
アレヨアレヨの 技術の進化の歴史
元になったのは この図です
人間の目は神秘的 人間は神の創造物かも・・・
仕事は楽しくなくてはいけない これがモットーにしている
そのために 間違えをよける 工夫をしている
現実に何度も 機材の点検をする
仕事の内容は 同一背はない 様々
明日のイメージをして 足りないモノがないか
それでも 仕事で失敗は つきものだ
先日 車移動で高速道路で 複数の事故渋滞に
身動きもとれず 二時間の遅刻
仕事は 失敗に終わった 無念!
ただ いいエピソードが出来た
めげないこと それが大事だ
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